冬と夏はどちらが痩せるのか【寒い方が痩せやすい】
実は冬はダイエットに適している季節だと言われています。
今回は、なぜ冬は痩せやすいのか、その理由と5つの方法をお伝えしようと思います。
目次
冬がダイエットに向いている理由
夏に比べて代謝が上がる
私たちは、普段歩いたり、階段を上ったりすることでカロリーを消費しています。
しかし、それ以上に大きなカロリー消費があります。
それは、生きていく上で必要な“呼吸や体温調節”などによる消費です。
これらは“基礎代謝”と呼ばれ、1日の消費カロリーのうちの70%を占めています。
<基礎代謝の平均>
20代女性:23.6kcal×体重(kg)
30代、40代女性:21.7kcal×体重(kg)
<例>
20代50kgの女性の場合
基礎代謝=1,180kcal/日
この基礎代謝量は、季節によって変動します。
その変動は、気温と摂取する栄養素によって決まります。
つまり、冬の方が気温は低くなるため、体温調節するためのエネルギーが必要となり、基礎代謝が上がり、消費カロリーが増えるということになります。
夏よりも冬の方が脂肪燃焼しやすい
夏の方が汗をかくし、運動するなら夏の方が痩せやすいイメージがあると思います。
でも、汗をかくのは、放熱するための水分排泄です。
反対に、冬は気温が低いため、汗をかかない代わりに、脂肪を燃焼してくれる。
これは、熱を生むために筋肉の活動が増えるため。
そしてもう一つ重要な要素は「褐色脂肪細胞」の活性化です。
褐色脂肪細胞とは、脂肪の中のひとつで、白色脂肪細胞の相方です。
白色脂肪は、一般的な中性脂肪のこと。
主に、いざというときのための“蓄え”です。
それに対し、褐色脂肪は、蓄えというよりも、熱を生むためのエネルギー源として使われます。
この褐色脂肪は、気温の低い冬、活発になります。
つまり、脂肪燃焼効果に関して言えば、筋肉や褐色脂肪の活動が高まっている冬の方が効果的といえます。
冬の食べ物・飲み物は代謝を上げやすい
まず、食べ物を消化するとき、消化・吸収の働きによってカロリーが消費されます。
それは、先程お伝えした基礎代謝とは別の、食事誘発性熱産生と呼ばれます。
食事誘発性熱産生は1日の消費カロリーの約10%を占めます。
その消費は1日で約150kcalです。
そして、冬は温かい食べ物、飲み物を摂る機会が増えるため、体温が上がりやすくなります。
体温が1℃上昇すると、代謝は約12%増えると言われています。
1日の基礎代謝による消費は約1,200kcalです。
基礎代謝が12%増えるということは、1日で144kcalも消費カロリーが増えるということになります。
冬がダイエットに向いていない理由
反対に、冬がダイエットに向いていないと考えられている理由に関してもお伝えします。
以下に3つの“向いていない理由”を挙げますが、ダイエットができない訳ではありません。
ご自身で強い意志を持ってダイエットに臨むことが大切です。
体温を上げるため脂肪を蓄えやすい
人は、冬は体温を保つために基礎代謝を上げます。
それに加え、脂肪を蓄えようとする働きもあります。
それは、脂肪は熱伝導率が低いためです。
熱伝導率とは熱を伝える力のことです。
例えば、金属は熱を伝えやすいため、外気が熱いときに触れるとすごく熱く、冷たいときに触れるとひんやりします。
つまり、熱伝導率の低い脂肪をまとっていれば、体温を外気に奪われにくいということになるのです。
重ね着や厚着で体型を隠せる
夏に比べて、冬は重ね着や厚着するため、体型が隠れます。
そのため、夏に比べて「痩せなくちゃ」という心理が薄れやすく、ダイエット意欲が低くなりやすいと考えられます。
イベント事で摂取カロリーが増えやすい
冬は、クリスマスや忘年会・新年会などのイベント事や飲み会が増え、摂取カロリーが増えやすい傾向にあります。
また、寒いため体を動かすことが億劫になったり、コタツで過ごすなどして、消費カロリーが減りやすい傾向にあるのも影響します。
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冬がダイエットに向いている理由
温かい食べ物・飲み物で代謝が高まる
冬は、温かい食べ物や飲み物を摂取しやすくなります。
温かい物を摂ることで、代謝が増え、消費カロリーを高めることができます。
また、摂取する食品、栄養素に関しても、冬の方が有利です。
それは、体を温める作用のある「陽性食品」を摂りやすくなるからです。
陽性食品とは、一般的に赤・橙・黒など濃い色の食品です。
また、寒い時期や寒い地域で採れる食材は陽性食品であることが多いです。
反対に、体を冷やす作用のある「陰性食品」は、青・白などの薄い色の物。
また、暖かい季節や暖かい地域で採れる場合が多いです。
<陽性食品一覧>
- 野菜の根菜類:白菜、にんじん、ごぼう、かぼちゃ、ネギ、れんこん、しょうが、にんにく
- 果物:りんご、ぶどう、みかん、ドライフルーツ全般
- そのの他:もち米、栗、ごま、ピーナッツ
- 動物性食材:赤身の魚、卵、タコ、チーズなど
こうした陽性食品は、冬が旬の食材です。
そして、白菜やネギなど、冬の鍋料理で摂取しやすくなります。
ぬるめのお風呂で代謝を高める
夏の暑い間、お風呂はシャワーだけで済ませる方もいると思います。
冬は芯から温まるためにも、お風呂に浸かる方が多いのではないでしょうか。
入浴の点からも、こうした理由で冬は代謝を上げやすい季節です。
入浴のポイントとしては、「41℃以下で寒くならない温度」です。
これは、41℃以上になると、交感神経が優位になり、血流改善やリラックス効果が薄れるためため。
<入浴による効果>
- 血液、リンパの流れが良くなり代謝が上がる
- 深部体温(特に胃腸)の活動が高まり、代謝が上がる
- 代謝が高まることで、脂肪燃焼効果と老廃物の排泄が得られる
体を冷やさないことで代謝を高める
体温が上がると、代謝が約12%上がることは上でお伝えしました。
反対に、体温が下がると代謝が落ちるため、それを防ぐために体が冷えすぎないようにしましょう。
特に、太い血管や3つの首(首、手首、足首)を冷やさないことが大切です。
マフラーや手袋を着用するようにしましょう。
また、腰にホッカイロを貼ることもオススメです。
姿勢を正しくして消費を増やす
冬の寒い時期には背中が丸まり、猫背になりやすくなります。
こうした姿勢は、呼吸が浅くなり、代謝が落ちてしまいます。
また、正しい姿勢を保持することは、脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)や僧帽筋(そうぼうきん)といった、大きな筋肉を使うことになり、消費カロリーを増やしてくれます。
こまめに運動して消費を増やす
最後はいたってシンプルです。
冬こそ、こまめに動いて消費カロリーを維持または増加させましょう。
- 3階までは階段を使う
- 一駅手前で降りて通勤する
- 電車の中では座らない
こういった「小さなこと」が、長期的にみれば大きな差になります。
運動をすることが億劫になる寒い時期。
運動ができなければ、生活の中でこまめに動くようにして、消費カロリーを稼ぎましょう。
まとめ
実は冬こそダイエットに向いているということ、分かっていただけたかと思います。
ダイエットの方法としても、お鍋で陽性食品を摂ったり、お風呂にゆっくり浸かりやすかったりと、冬には有利な点もあります。
ぜひ、来年の夏に向けて、直前に慌ててダイエットしなくても済むように、冬から備えちゃいましょう。
そして、来年の夏こそは自信を持って薄着したり、水着を着たりしちゃいましょう。