心臓リハビリテーション指導士の取り方【勉強のコツも紹介】

2022年7月3日

心臓リハビリテーション指導士は、心臓リハビリを専門に診るスタッフが取得すべき資格です。

  • 医師
  • 看護師
  • 理学療法士
  • 臨床検査技師
  • 健康運動指導士

などの資格所有者が、スキルアップも兼ねて取得しています。

理学療法士では、全体のうちの4%の人が所有しています。

逆に言えば、4%しか所有していないので、他の理学療法士との差別化が図れます。

関連記事:心リハ指導士を取得する【5つのメリットと3つのデメリット】|美人育成大学

今後、理学療法士が増え、同業種の中で生き残っていくためにも、取得しておいても損はないです。

この記事では、そんな心臓リハビリテーション指導士の取得方法について、若手の理学療法士(PT)向けに紹介していきます。

心臓リハビリテーション指導士の取得までの流れ

goal

まずは、心臓リハビリテーション指導士の取得までの流れをざっとお伝えします。

  1. 心臓リハビリテーション学会に入会する(申請時点までに2年以上の在籍が必要)
  2. 受験したい年の4月に、受験申請書を提出する
  3. その申請書と同時に心臓関連の症例のレポート(A4枚)を10症例作成する
  4. 症例レポートが合格したら、全国心臓リハビリテーション学会の学術集会の際に行われる2日間の講習を受ける
  5. 2日間の講習後に試験を受ける

という流れです。

なので、心臓リハビリテーション指導士を取得したい場合、まずは心リハ学会に入会しなければいけません。

入会後2年後にようやく試験を受けるための資格が得られます。

あと、10症例のレポートは結構大変です。

4月に申請書を提出すると決めたなら、3~6か月間くらいかけて、少しずつレポートを書きましょう。

レポートの書き方は、↓のリンクの「症例報告の記載例」を参考にしましょう。

心臓リハビリテーション指導士試験について – JACR日本心臓リハビリテーション学会

心リハ指導士の10症例の書き方

ポイント

心リハ指導士の取得のために、10症例のレポートを記載しなければなりません。

私は自分の受験時の10症例に加え、後輩や他職種へのアドバイスも行ってきました。

10症例のレポートは、色々な疾患を入れた方が合格します。

(私も私がアドバイスした方も、レポートで落ちた経験はありません)

 

  • 急性心筋梗塞後のPCI治療後のリハビリで順調だった症例
  • 急性心筋梗塞後のPCI治療後のリハビリで、患者のアドヒアランスやコンプライアンスが悪くて苦労した症例
  • 急性心筋梗塞が重度で、バルーンパンピング(IABP)も導入した症例
  • 急性心筋梗塞後の緊急のバイパス(CABG)術後のリハビリ
  • 急性大動脈解離StanfordA型の手術後のリハビリ
  • 急性大動脈解離StanfordB型の保存療法後のリハビリ
  • 大動脈弁狭窄症に対する大動脈弁置換術(AVR)後のリハビリ
  • 僧帽弁閉鎖不全症に対する僧帽弁置換術(MVR)後のリハビリ
  • 慢性心不全の増悪の症例
  • 慢性心不全の症例で、かつフレイルティ(虚弱)やサルコペニアも合併していた症例

こんな感じです。

多少疾患が被っても大丈夫ですが、極力色々な症例を持ってくるのが良いです。

ただ、もし総合病院などじゃなく、いろんな疾患を経験しにくい場合は、一時的に研修施設へ出張することもありです。

こういう、他施設への研修って、看護師の認定看護資格とは結構やってますよね。

とはいえ、心リハ指導士を取っても給料は上がらない

心臓リハビリテーション指導士を取得したとしても、私の職場では、給料には反映されていません。

というのも、理学療法士という免許があって、リハビリを提供した場合、心リハ指導士を持っていようがいまいが、請求できる算定料は変わらないからです。

国から、病院(または施設)に特別な保険点数加算がある訳ではないので、我々のお給料にも反映されないという事です。

まあでも、最初に述べた通り、「個人のスキルアップ」にはなりますし、同じ理学療法士の中での差別化を図って、生き残っていくためには、持っていた方が良いと考えています。

医師や看護師は食いっぱぐれはありませんが、理学療法士や健康運動指導士だけでは、今後は厳しい時代がくると思いますので。

心リハ指導士の試験は割と難しい

心リハ指導士の試験は割と難しいです。

私は理学療法士なので、特に苦労したのは薬の名前と、デバイス(ペースメーカとか)関連でした。

運動指導に関しては、心肺運動負荷試験(CPX)にも携わっていたので、問題なかったです。

理学療法士の心リハ指導士の合格率は、毎年70%くらいです。

第20回心臓リハビリテーション指導士認定試験講評

  合格 不合格 合格率(%)
医師 152 3 98.1%
看護師 55 57 49.1%
理学療法士 451 162 73.6%

引用元:第20回心臓リハビリテーション指導士認定試験講評/日本心臓リハビリテーション学会

やはり医師の合格率は高いですね。

医師であれば、当然の知識レベルなのでしょう。

医師の不合格者は、マークシートのズレなど、ケアレスミスが原因だという噂です。

心リハ指導士に合格するためのコツ

こういった指導士や資格の試験の合格のために一番重要なのは、「絶対一発で合格するんだ」というマインドセットだと思います。

「絶対一発で合格するんだ」と決めれば、ちょっとした隙間時間も、勉強しようと行動します。

逆に、マインドセットできていないと、時間があってもなくても、勉強する意欲がわきません。

最初から「合格する気」で臨みましょう。

引用元:心臓リハビリテーション必携/日本心臓リハビリテーション学会

あとは、単純に、「心臓リハビリテーション必携」という参考書と、過去問をやるのみです。

過去問は、心臓リハビリテーション学会から発行される学会誌に、2~3問ずつ載っています。

心臓リハビリテーションの学会誌

学会誌の閲覧パスワード等は、学会に入会した後に発行されます。

学会誌の過去問を解き、その内容の近辺を心臓リハビリテーション必携で学習する、という方法が良いです。

あとは、試験前の2日間の講習で、「ここテストに出まーす」みたいに教えてくれるので、講習会は絶対に寝ないように臨みましょう。

心臓リハビリテーション指導士のまとめ

  • 心臓リハビリテーション指導士は医師、看護師、理学療法士などが取れる資格
  • 他の人との差別化、スキルアップとして取得すべきではある
  • 10症例のレポートを作成し、講習会を受けて、受験する必要がある
  • 10症例は、心筋梗塞PCI後やバイパス術後、弁膜症の術後など様々な疾患を入れると良い
  • 心臓リハビリテーション指導士を持っていても給料は上がらない
  • 心臓リハビリテーション指導士の試験は割と難しい